東北へ

夏の話。
去年に引き続き今年も東北に行ってきた。
写真は南三陸町の防災対策庁舎。多くの方がここで津波に飲まれて亡くなった。
今は巡礼の地となっており、私たちがいる間も、慰霊に訪れる人が絶え間なくやってきていた。

今年中に解体されることが決定したそうだ。遺族の気持ちや、小さな町にかかる維持費の課題が理由とのこと。この屋根の上まで水に浸かったことを想像すると恐ろしい。
周辺はほとんど解体も終わっていてほぼ更地。瓦礫も片付いたそうで、近くに瓦礫の山は見受けられなかった。復興計画ではこの辺りは産業区域で住居や公共施設は高台に移動。高台では造成工事(山を切り開いて整地)が進んでいた。
↓去年石巻でみた瓦礫の山。言葉に詰まった。

↓復興商店街「南三陸さんさん商店街」。

平日昼間に訪れたが、雰囲気がよく、人もたくさんいて活気があり、賑わいがあった。
津波で壊滅した商店街の民間組織の力でここまでできたとのこと。大成功しているように見えた。
中央にはフードコートがあり、そこで昼食。

海鮮丼、旨かった!
沢山の飲食店がフードコートを取り囲んでいて、何を食べたらいいか悩まされる。前日には安倍首相がここで食べていったそうだ。

「さんさん」のイメージだろうか。フードコートのデッキの隅が扇状になっていた。こういうの、好きです。

あさひ幼稚園見。津波で流されて高台に新設。私たちが今計画しているカーポートの軸組みの参考に見に行ってきた。幼稚園を所有していた大雄寺というお寺の参道の樹齢300年の杉並木が津波の塩害で立枯れ、それをほとんど乾燥していない生木の状態で使って建てたそうだ。木が痩せて緩むところには楔を打ち込んでいく計画らしい。すごい。なんて野趣あふれた造り。よほどのコンセプトがなければ真似できない…
ちなみに震災時は園児は避難に成功したとのこと。